レンタルサーバーやSSL関係のお役立ちコラム

さくらのホームページ教室

WordPress をさくらのレンタルサーバで使おう

さくらのレンタルサーバで WordPress を使うのは初めてです、という方も少なくないと思います。
そこで、ここではマニュアルでは書ききれなかったTips、WordPressで便利に使っていただける機能を含め、クイックインストールからバックアップの初期設定まで一気通貫で説明できればと思います。

WordPressのクイックインストール、の前準備

さくらのレンタルサーバでWordPressを使うにあたって、事前に準備しておくべき項目が3つあります。

  • さくらのレンタルサーバのお申込み
  • サーバーへの独自ドメインの設定
    WordPressのURL変更は難しいので、予めさくらのレンタルサーバで、独自ドメインを使えるようにした方が良いです。
    初期ドメイン名でもWordPressは使えますが、本格的にウェブサイトを運用しようとするとGoogleサーチコンソールへの登録などで独自ドメインが必要になります。
    独自ドメインをお持ちでない場合はサーバーのお申し込みの際に同時にドメインもお申込みいただくと良いと思います。
  • SSLインストール
    WordPressに限らず、現在はウェブサイトの常時SSL化(暗号化)が半ば常識化しています。
    常時SSL化しておくと、閲覧者の情報の保護ができるだけではなく、検索エンジンで優遇されますし、逆にないとブラウザで暗号化なしの旨の警告が表示されてしまいます。
    ここでは無料SSLの Let’s Encrypt で説明していますので、可能な限りSSLインストールは行ってください。

さくらのレンタルサーバのお申込み

さくらのレンタルサーバと独自ドメインをまだお持ちでない場合は、サービスサイトより申込みを行ってください。


参考

レンタルサーバーを申し込みたい


サーバーへの独自ドメインの設定

さくらのレンタルサーバに独自ドメインを追加しよう

さくらのレンタルサーバの申込みが完了したら、WordPressをインストールする前の設定を済ませましょう。

独自ドメインでWordPressを公開するには、WordPressのインストール前にレンタルサーバに独自ドメインを追加する必要があります。

独自ドメインの追加は、レンタルサーバコントロールパネルから簡単に追加できます。

ここでは、さくらインターネットで取得したドメインの追加方法をご案内しますが、独自ドメインはさくらインターネット以外で取得したものであっても利用できます。

補足

独自ドメインの追加は、追加された設定が反映する(利用可能になる)までに数時間~48時間程度必要です。 WordPressのインストール前に余裕を持って追加設定を完了させましょう。

手順

1ドメイン/SSLから『ドメイン/SSL』をクリックします。

2『ドメイン新規追加』をクリックします。

3「さくらインターネットで取得の独自ドメインを使う」のプルダウンメニューから、設定したいドメイン名を選び、『追加』をクリックします。

4ドメイン名一覧にドメイン名が表示されている事をご確認ください。


参考

さくらインターネットで取得・管理中のドメインを設定したい

他社で取得・管理中のドメインを設定したい


WEB公開フォルダを設定しよう

独自ドメインの追加後、WEB公開フォルダの設定をあわせて行いましょう。

Web公開フォルダ(/home/アカウント名/www)とは、サーバー内にあるフォルダの事でこのフォルダにWebページのデータをアップロードする事で、Webページを公開する事ができます。

「ドメイン/SSL」ページの「設定」ボタンよりドメイン設定を開き、設定してください。

WEB公開フォルダに関する詳しい説明はこちらで紹介しています。

SSL証明書のインストール

独自ドメインの設定が完了しましたら、このタイミングでSSL証明書のインストールを行っていきましょう。

WordPressのSSL設定は、WordPressインストール前でも後でも実施可能ですが、ここではWordPressインストール前に実施する方法を記載します。

※WordPressインストール後にSSLを設定する場合はこちらを参照してください。

SSLとは

SSL証明書は「https://」でWordPressを含むWebサイトにアクセスするのに必要な証明書です。

「https://」でwebサイトにアクセスすると、WEBブラウザとサーバー間の通信が暗号化されます。

昨今のWEBサイトでは必須と言っても過言ではない機能となっています。

SSLの種類

さくらのレンタルサーバでは、無料のSSLから有料のSSLまで様々なSSLを取り扱っています。

ここでは、簡単に導入できる無料SSLをインストールしていきます。

WordPressを初期ドメインやさくらのサブドメインで利用される場合は共用SSLをご利用ください、

SSL証明書を設定したい(共有SSL)

独自ドメインで利用される場合は「Let’s Encrypt」という無料のSSLをご利用ください。

無料SSL(Let’s Encrypt)のインストール

詳しい手順は、サポートサイトか動画マニュアルにもありますが、つまづきやすい点も含め解説をさせていただきます。

独自ドメインを追加して時間が経過していない状態では、エラーがでてインストールに失敗する場合があります。

インストール後は、数時間から最大2日程度時間をおいてからインストールしましょう

1ドメイン/SSL内の『ドメイン/SSL』をクリックします。

2該当ドメインの『SSL』をクリックします。

3『登録設定を始める』をクリックします。

4Let’s Encrypt (無料SSL)の『利用する』をクリックします。

5無料SSL証明書登録画面が表示されます。

Let’s Encryptの利用ポリシーにご同意いただける場合チェックをいれ『無料SSLを設定する』をクリックします。

6「ただいま無料SSL証明書の発行手続き中です。」と表示されます。

補足

SSL設定は自動的に有効化されますので、操作をせずにお待ちください。 証明書の発行が完了するとお客様の登録メールアドレスへメールが送信されます。

7発行完了後、ドメイン/SSL内の『ドメイン/SSL』から設定が完了していることを確認します。


参考

無料SSL(Let’s Encrypt)を設定したい


WordPress のインストール

WordPressインストール

いよいよWordPressのインストールを行います。WordPressのインストール自体も、さくらのレンタルサーバコントロールパネルから簡単に操作できます。詳しいインストール手順は、サポートサイトや動画マニュアルを用意しておりますが、特につまづきやすい点を踏まえて下記に記載させて頂きます。

1サーバーコントロールパネルホームから『WordPressインストール』をクリックします。


2インストールURLを選択します。

ここでは、WordPressを公開したいURLを選択しましょう。SSL証明書のインストールが正しく完了していると、インストールURLが「https://」から始まるURLになっています。確認してからインストールを行いましょう。

  • 独自ドメイン直下にインストールする場合
    1)ドメインを選択します。(選択例)http://example.com/
    2)ドメインに「WEB公開フォルダ」を設定していない場合、下記画像のようなエラーが発生します、エラーが出た場合にはその場で「WEB公開フォルダを変更」をご変更ください。
    (入力例)example
    上記のようにした場合、WEBサイト公開URLは「http://example.com/」、実際にWEBサイトデータが格納される場所は「~/www/example」となります。
  • 独自ドメインのサブディレクトリにインストールする場合
  • 初期ドメインのサブディレクトリにインストールする場合

補足

初期ドメイン直下(http://:*****.sakura.ne.jp)にWordPressをクイックインストールすることは出来ません。


3WordPressで利用するデータベースの情報を入力します。

データベース名任意の文字列を入力してください。
データベース接続用パスワードデータベースに接続する際のパスワードを入力します。
データベース接続用パスワード再入力データベースに接続する際のパスワードを入力します。


4WordPressのサイト情報を入力します。

サイトタイトルWordPressのタイトル
ユーザ名WordPress管理画面へのログインユーザ名
パスワードWordPress管理画面へのログインパスワード
メールアドレスWordPress管理画面へのログインパスワードを忘れた際に利用しますので、受信可能なメールアドレスを入力してください。
検索エンジンでの表示検索エンジンにて本サイトを索引対象に含めたくない場合は以下をチェックしてください。 ※構築当初は設定しておくことをおすすめします。このリクエストを尊重するかどうかは検索エンジンの設定によります。


5[ライセンス][利用規約]を確認いただき同意のうえで、『作成する』をクリックします。 『作成する』をクリックした後、10秒程度経過すると画面が切り替わります。


6インストール完了 「インストール済みパッケージ一覧」にインストールしたWordPressの情報が表示されます。


7管理画面へのログイン 管理画面URLをクリックすると、管理画面へのログイン画面が表示されます。 設定した「ユーザ名またはメールアドレス」と「パスワード」を入力し『ログイン』をクリックします。 ログイン後、WordPressの各種設定が可能となります。


参考

WordPressのインストール手順を知りたい

WordPressのインストール方法

バックアップについて

WordPressはインターネット上でWEBサイトを更新出来るというメリットがありますが、逆に言うと自身のPCの中にWEBサイトデータが残らないので、WEBサイト上のデータが手違いで消えてしまったり、おかしなエラーが発生してしまった場合には取り返しのつかない事になり、最悪WEBサイトを手放すことになったり、作り直さざるを得ない事態に陥ります。そのような事態に備えてバックアップを取得する習慣をつけておきましょう、正常状態のWEBサイトデータをバックアップさえ取得していれば、復旧出来る可能性が飛躍的に高まります。

バックアップ設定

さくらのレンタルサーバでは、バックアップ&ステージングという機能を利用してかんたんにWordPressのバックアップ(スナップショット)を取得できます。また、取得したバックアップデータを利用して、検証環境(ステージング環境)を作成することもできます。

ここでは、バックアップ&ステージング機能(Snapup)を利用したバックアップ設定方法をご案内します。

1 Webサイト/データから『バックアップ』をクリックします。

2『Snapup』をクリックします。

3 ホスト名をクリックします。

4 画面左上の『サイトを追加する』をクリックします。

5 必要項目をご入力いただき、『 追加』をクリックします。

サイト名お客様にてお好きな文字列を設定してください。
サイトタイプWordPressをご選択ください
対象パスWordPressがインストールされているディレクトリが自動的に表示されます。対象のパスをご選択ください。

6 スケジュール設定をクリックします。

7 必要事項を入力して保存をクリックします。

実行する間隔お客様にてお好きなバックアップ間隔を選択してください。
実行する曜日実行する間隔で毎週を選択された場合、取得する曜日をお選びいただけます。
実行する時間帯スナップショット取得を実行する時間帯をお選びいただけます。

以上でバックアップ設定は完了です。


参考

WordPressのスナップショットを作成したい(バックアップ&ステージング)


なお、Snapupはサーバ上にバックアップを8つまで保管でき、9つ目以降のバックアップは、一番古いバックアップから削除されていきます。

しかしながらバックアップデータのダウンロードを行う事が出来ますので、サーバ保管枠が一杯になる前に自身のパソコンにバックアップデータを取り込むことで、8つより以前の状態に復元することが容易になります。

バックアップデータ削除は下記の場所から行えます。

まとめ

以上の手順で、レンタルサーバーの契約からWordPressのインストール、バックアップ設定までが完了しました。あとは、WordPress管理画面から、お好きなテーマ、プラグインを導入して記事を公開するのみとなります。このシリーズでは、テーマ・プラグイン選定時の注意やサイト構成、サイバー攻撃対策などのコラムも公開していますので、ぜひご覧ください。

執筆 篠 祐平

2021年、さくらインターネットに新卒入社 カスタマーセンターでレンタルサーバーの技術サポートを担当しています。

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