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GA4とUniversal Analytics
以前こちら の記事でフォローしたとおり、これまで一般的な「Google Analytics」として使われてきたUniversal Analytics(以下、UA)は2023年6月で新規のデータ収集ができなくなります。それに備えて、あたらしいGA4へ移行しましょう、というのが今の流れです。
UAのデータを保存するにはどうすればいいの?
では、これまでため込んできたUAのデータはどうなってしまうのでしょうか?UAは無料でも50ヶ月[^1]のデータを蓄積することができるため、かなり長期にわたったデータ分析が可能です。「そういえば3年前のデータは……?」と思い立ったときでも簡単に遡れるのが良いところです。UAの管理画面が本格的に見れなくなってしまうとこのデータを活かすことができなくなってしまうわけです。
[^1]注:実際には無料でも10年くらい保存されているビューがあります。
UAのデータはサーバーからの書き出し、つまりエクスポートが可能ですが、CSV等のファイルでのエクスポートは5,000件が上限で現実的ではありません。Google Cloud Platformと呼ばれるクラウドコンピューティングサービスのBigQueryというデータベースサービスへエクスポートすることもできますが、これはUAを有料で利用している人のみが可能な方法です。
そんな中最後に、Reporting APIと呼ばれる外部のプログラムからUAのデータを取り込めるAPIが用意されており、これは無料のUAユーザでも利用可能です。しかし、もともとプログラムから呼び出して使うことを前提として作られているため、UAの管理画面のようなWebサイトからポチポチとクリックするといった操作で簡単に出力できるようなものではありません。エンジニアの人がプログラミング言語などを使って呼び出して、ダウンロードしたものをこれまたプログラムで処理して見える形にする必要があるわけです。過去のUAデータを今後も利用できるように保存しておくのはプログラミングのできない人にとってはハードルの高いことになります。
API利用を簡単にしてくれるアプリケーション
QAアナリティクスというアクセス解析用WordPressプラグインを開発する株式会社ウェブジョブズでは、Analytics Backup by QAというプラグインを提供しています。このプラグインは、無料で利用できるUAのAPIを誰でもWordPressのダッシュボードから簡単にエクスポートし、さらにUAのサービス提供終了後でも閲覧できるようにしたものです。このプラグインの特徴としては、これまで単一のWebサイトからいわゆるWebサービスとして提供されるようなことが多かったこういったアプリケーションを、WordPressのダッシュボードを利用して提供しているという点です。WordPressが動くレンタルサーバーさえ用意すれば誰でも使い始められる、かつそのレンタルサーバーを契約している限りはデータを残し続けられるというメリットがあります。そんなAnalytics Backup by QAを開発するウェブジョブズの丸山さんに、お話を伺ってみました。
Analytics Backup by QAとは?
谷口
Analytics Backup by QAってどんなソフトウェアなのでしょう?
谷口
いよいよUniversal Analyticsの終了が迫っていますが、問い合わせなどの反響はどうですか?
谷口
なるほど、Web関係のみなさんの共通課題としてGA4問題が認識されているのですね。この製品はどういったところが特徴ですか?
谷口
世界で唯一ということですね、価格はいくらぐらいなのでしょうか?
谷口
導入した後はどうなりますか?
まとめ
今回はGoogle Analyticsのサービス改訂に伴ったデータのエクスポートソリューションとして、Analytics Backup by QAを開発するウェブジョブズの丸山さんにお話を伺いました。実際、Webサイトの閲覧データというと単純にExcelなどで保存しておけるものでもないですし、規模の大きなサイトになってくるとますます保存、閲覧が難しくなるものです。こういった中で簡単にデータがエクスポートできて、かつあとからも閲覧が容易なソリューションは特にアクセス解析などを重視する企業の方を中心にニーズの高いものと思われます。さらに、動作環境をWordPressが使えるサーバー全般とすることで、サーバーOSからセットアップして利用環境を整える手間がなくなり、かつ一般的なWebサービスのように専用のサイトにお金を払う必要なく、すでにレンタルサーバーを利用していればそこに同居させることもできるわけです。海外ではこのようにWordPress上で様々なサービス(SaaS)を提供するのが一般的になりつつありますが、日本ではまだ珍しい提供形式からも目が離せません。