Googleアナリティクスはシンプルな権限構成なので特に迷うことも少ないと思いますが、アカウント管理の本当の問題は、会社組織には避けられない、異動や退職といった人材の変動です。
また、外部の会社さんに付与した閲覧権限の管理も必要な場合もあります。
後々のトラブルを防ぐためにもしっかりとアカウントの構成を行っておきたいですね。
ちなみにアカウント構成は筆者の経験によってまとめておりますので、ご参考程度にご覧ください。
Googleアナリティクスの権限について
Googleアナリティクス側の権限は、ユーザー管理権限+3種類に分かれています。
「ユーザー管理」は名前の通り閲覧者の追加と削除と閲覧権限の付与ができます。
残りの3種類は「編集」「共同編集」「表示と分析」と言い、Googleアナリティクスのレポートの設定を行えるのか、見るだけなのかといった権限を設定できます。
この3種類を表にまとめると下記になります。
編集 > 共同編集 > 表示と分析の順に権限の強さが違うことが分かりますね!
編集・閲覧権限 | 説明 |
---|---|
編集 (共同編集の権限含む) | ユーザー管理を除く管理やレポートに関連する操作を行えます |
共同編集 (表示と分析の権限含む) | ダッシュボードやメモなどの共有アセット(カスタマイズした項目)を編集できます |
表示と分析 | レポートと設定データを閲覧できます |
さらに権限はアカウント、プロパティ、ビューレベルでそれぞれ設定可能です。
これらに権限を付与する際は、「親階層に付与された権限を子階層へ引き継ぐ」事と「子階層は親階層より高い権限を付与出来る」点がポイントです。
これを利用すると、アカウント全体の表示と分析権限を付与しつつ、特定プロパティのみ編集権限を付与するといった事が可能になります。
会社組織で管理しやすいアカウント構成とは?
それでは先程紹介した権限を、誰に付与するのが良いかを考えていきましょう。
管理が上手くいっていない良くある例としては、最大権限を持った共用Googleアカウントの使いまわし(誰が使用しているか分からない)や、退職者や取引を行っていない会社に閲覧権限が付与されたままになっているパターンではないでしょうか。
書いてて胃が痛くなってきましたが、やはり後々発見して慌てるよりも適切なアカウント構成と管理体制を整える事を改めてお勧めします。
話を戻しますが、アカウント構成は下記を参考にして頂くと良いのではないでしょうか。
付与対象者 | 付与する権限の例 | 説明 |
---|---|---|
Web担当者 | ・ユーザー管理 ・編集 | Web管理者・担当者といった管理側のユーザーには編集権限を付与します。ユーザー管理権限も必要な方に付与しましょう。 |
その他社内ユーザー | ・共同編集 ・表示と分析 | 主に閲覧のみ行うユーザーには、それに応じた権限を付与します。間違って設定を変えてしまったといった事故を防ぐ目的もあります。 |
社外ユーザー | ・編集 ・共同編集 ・表示と分析 | 社外の方に付与する権限レベルは、契約内容によって変えて下さい。 |
共用アカウントの作成や利用をしてしまいがちですが、個人アカウントで閲覧や設定を行う事をおすすめします。Googleアナリティクスは変更履歴が残るので、万が一事故が起きた際でも経路が辿りやすくなる為です。
その為、担当者へ適切に権限を振り分ける必要が出てきますが、頑張って設定を行いましょう。権限が無いからと言って共用アカウントにログインする人が出てきてしまうと本末転倒です!
ユーザーの管理・運用について
運用を進めていくと、いずれは社内人員の異動や入退職、社外ユーザーの追加・削除などが発生してくるので、段々とユーザー管理が煩雑になっていきます。
少人数であればExcelなどで管理台帳を作成しておくと良いと思います。
登録するメールアドレスは、Gmail、自社ドメイン、他社ドメインが入り交じるので、名前なり社名なりを別途記載する工夫が必要です。
また経験上、自社と他社は明確に分けておいたほうが管理しやすいと感じています。
またこの管理台帳は運用後に作ると不明なアドレスが出てきたりするので、早めの作成がオススメです。
最低限、登録アカウント(メールアドレス)と登録者の名前、担当部署、日付があればひとまず大丈夫です。社外のユーザーなら社名と登録者を追加すれば良いでしょう。
複数サイトを運用している場合は、閲覧可能アカウント(またはプロパティやビュー)も記載があれば、より分かりやすいので◎です。
運用をしてみて、情報が足りないと感じた部分は追加してみてください。
運用後は定期的に棚卸しを行って、クリーンな状態を維持してくださいね!