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ふと耳にする「コンバージョン」という言葉
コンバージョンとは?
「コンバージョン」とだけ聞くとあまり聞き慣れない言葉ですが、「五郎丸選手のコンバージョンキック」と言うと聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。
インターネットのマーケティング用語として使われるコンバージョン(CV)とは、Webサイトの成果を達成する事を意味するのです。
コンバージョンの種類は?
さてこのコンバージョンですが、実はサイトによってコンバージョンの達成目標は様々です。
企業やお店のサイトであれば来店予約やWebサイトからの架電、資料請求をコンバージョンとして設定することが多いかと思います。
ECサイトを除き、Webサイトで取引が完結しない場合は、その一歩手前の予約や問合せ等をWebサイトの成果として設定している訳ですね。
つまりコンバージョンとは?
つまりコンバージョンとは、Webサイトにおける最終目標…いわゆるKGI( Key Goal Indicator = 重要目標達成指標)だと思っていただいて大丈夫です。
何をコンバージョンとして設定すれば良いのか
先でも少し触れましたが、来店予約や資料請求、商品の購入などが良く設定されている項目だと思います。
注意点ですが、Webサイトのコンバージョンは「Webサイトの最終目標」なので、Webサイトから離れた事象とは切り離す事が大切です。
例えばWebからの問合せ後に営業の方が対応し、契約に至る場合は「Webサイトからの問合せ数」をコンバージョンとして設定します。
事業全体の数値が見えないじゃないかと思われるかもしれませんが、その場合は、事業側のKGIを設定したうえで、Webサイトからの問合せ数をKPI( Key Performance Indicator = 重要業績評価指標)として見る、が適切です。
また、下記に筆者の経験則でコンバージョン(CV)の例を記載してみましたので、良ければ参考にして下さい。
業種など | CVとして設定する項目 |
---|---|
来店に予約が必要な業種 | 来店予約 |
問合せ後、営業へバトンタッチする業種 | 問い合わせ |
ECサイト | 商品購入 |
業種問わず | 架電/資料請求 |
「コンバージョンレート」をもっと理解してみよう
CVが定まったところで、次は目標とするCV数はいくつにすれば良いか、気になりますよね。
目標数をエイヤーで理想的な数値を入れても良いといえば良いのですが、今回は現実的な数値から指標を定めてみる事にします。
※事前準備として一定期間(目安として2週間位〜)蓄積されたデータが必要です。
データの準備ができたらCV数をセッション数で割ってみて下さい。
得られた数値がCVR(コンバージョンレート)と呼ばれる数字になります。
CVR(コンバージョンレート)とは何か
CVRとは、CV数をWebサイトのセッション数で割って求めることができ、実店舗で表すと来店成約率になります。
気になる平均値ですが、私見ですが0.7%〜数%程度の範囲内かなと思います。
※業種やビジネスモデルでも変わってくるのであくまで参考値として見て下さい。
CVRから逆算して目標CV数を求めてみよう
CVRを把握していると、獲得したいCV数を達成する為に必要なセッション数を逆算する事ができます。 考え方は単純で、CVRから逆算して必要なセッション数を割り出せば良いのです。
CVRが1%なら必要セッション数が100あればCV1獲得。といった具合ですね!
つまり、欲しいCV数が100だった場合は10,000のセッション数が必要になります。
足りないセッション数は、キャンペーンを企画したり広告出稿するなどして来訪者を集めましょう。
なんだか確からしさが足りないんじゃない?と思われるかもしれませんが、このあたりの精度は運用していく上で高めていけば良い事と、目標とする拠り所が無いと企画を立てたり広告費の算出も出来ないので、取りあえず設定する事が重要なのです。
CVRに潜む罠
一見、CVRは高ければ良いように思えますが、そこには注意が必要です。
成約率の高い常連(リピーター)さんを対象に集客施策を行っていれば自然とCVRは向上します。
一方、新規顧客獲得の為に行う集客施策の場合、一般的にCVRは低いものになります。
例えば1年同じ施策を続けたとして、最終的に顧客数が増える施策は…言うまでもなく後者ですよね。
CVRの高さのみを追求する事はメリットばかりではない事を頭の片隅に置いて頂けたらと思います。
Webサイトや施策の成果を確認してみよう
CVについて理解が出来たら今度はWebサイトの成果を確認してみましょう。
まずは基本的にCVを中心にセッション数などが期待通りの数値になっているかを確認出来ればOKです。
報告用にレポート化する場合は、必要に応じてPV数や直帰率など追加しておくと良いでしょう。
CVをもっと伸ばしたい
数値が整理されてくると今度は成果を伸ばしたくなってきますが、Webサイト改善と謳う本や記事は探すと大量に出てくるので、掲載されている情報の何を信じたら良いか分からなくなってきてしまいますね。
そんな場合でも実は、これまで出てきたセッション数、CV、CVRを理解していると、自社サイトに必要な施策が整理されてくるのです。
以下、確認していきましょう。
CVRが低い場合
前の項目でCVRの目安を書きましたが、0.3%といった極端に低い場合はWebサイトそのものに影響がある可能性を疑ってみて下さい。
例えばCVのボタンが見辛い、CVに至るまでのページの内容が薄いといった具合ですね。
CVRが低いまま集客を行っても費用対効果が悪いままなので、まずこの部分の改善がオススメです。
制作会社さんに相談する場合は、CVRが低い旨と自社の事業のポイント、メインのターゲット等説明してアドバイスを貰ったり、サイト改善を行うと良いかと思います。
CVRはそれなりの数字だがCV数が足りない場合
この場合はセッション数を増やす施策を行ってみましょう。
CVRがそれなりにあると言う事はWebサイトに大きな問題が無いという意味なので、セッション数を増やせばCV増に繋がります。
と、一言で言ってもCV数を重視して顕在層の刈り取りを行うのか、種まき施策として潜在層への認知拡大を行うのかで得られる成果は全く変わってきますので、このあたりは社内の方とよく相談して進めてみて下さい。
結果は…?
施策を行った後は必ず成果の確認を行いましょう。
Webサイト全体の数値の変化と、施策のみの数値と分けて集計するとベストです。また良きにしろ悪しきにしろ、結果を次の施策に役立てていく気持ちが大切です。
ちなみに成果の簡単な確認方法ですが、顕在層向けの施策は普段よりCV数、CVRが高ければ成功と言って良いでしょう。潜在層向けの施策については短期的な判断は難しいですが、セッション数が増え、CVRは下がりつつも普段よりCV数が増加傾向であれば、おおむね成功と判断出来ると思います。
実店舗をお持ちの方は客層の違いなども気にして見ると良いかもしれませんね!
さらにGoogleアナリティクスなどのサイト解析ツールの理解が進むと、より細かく解析でき、CVを増加させるサイト改善や企画などにも活かせるようになります。
今後はセッション数やCVがなぜ増えたのか、減ったのかといった分析にもチャレンジできると良いですね!