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さくらのホームページ教室

しっかり確認して!見落としがちな 写真素材にまつわる権利について 

著作権という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。 今回は著作権を含む写真素材にまつわる権利について、さくら インターネットのWeb制作/運用・サーバー設定・パートナーとしてもご活躍いただいている、 株式会社アマナイメージズ 菅沼達哉さん にインタビューをおこないました。

【インタビュイー】
菅沼達哉
株式会社アマナイメージズ 権利コンサルティングチームに所属。  

アマナイメージズさんでは、あらゆるビジュアル権利の管理・流通を通じて使い手のみなさ まの創造の現場をサポートされています。 そのなかでも菅沼さんは、写真や動画などのビジュアルコンテンツの権利を適切に管理・流通させるために日々 活動されています。  

まりな

さくらインターネットのまりなです。よろしくお願いします!

菅沼さん

株式会社アマナイメージズの菅沼です。こちらこそよろしくお願いします。

まりな

早速なのですが、著作権とはそもそも何でしょうか?

菅沼さん

著作物について発生する権利です。著作物を創作した人に自然にもたらされるもので、他人による利用を禁止したり、許諾することができる権利となります。

まりな

自然にもたらされるものなのですね!近いもので肖像権という言葉もありますが、違いはあるのでしょうか?簡単に教えてください。

菅沼さん

肖像権は自分の顔や姿をみだりに撮影されたり、公表されたりしない権利です。 たとえば人物写真で考えると写真を撮ったカメラマンが写真に対して持つ権利が著作権で、その写真の被写体として 映っているモデル(人物)の方が持つ権利が肖像権となります。

まりな

自分の「顔・姿・見た目」を勝手に使われない権利が肖像権、作品を勝手にコピーされたり、使われたりしない権利が著作権なんですね。 写真の例がありましたが、写真素材を利用する際、どのような法律やルールに注意する必要がありますか?

菅沼さん

写真素材を提供するサービスを利用する場合は、サービスごとに利用規約があるのでその規約を確認し、規約の範囲内で使用することになります。 これは有料サービスに限らず無料のサービスでも同じです。 またサービスごとに利用規約は異なります。商用利用を禁止している場合もありますし、変形、トリミングの禁止、クレジット表記を必ずつけるなど利用規約=ルールが異なるので注意してください。

まりな

写真素材サイトで購入した画像を商用利用する場合の制限はあるのでしょうか?

菅沼さん

例えば私たちアマナイメージズが展開する画像素材提供サービス「Qlean Market」の場合、Webや広告、販促などの商用利用でも安心してお使いいただけます。 ただ、どんな使い方でも全てOKという訳ではありません。写真に写っている人が不快に思うような使い方(特定の病気や事故、犯罪、宗教、などに関わる案件)は禁止しています。 このような禁止事項もサービスごとに利用規約がありその規約で定められています。利用条件を確認するようにしてください。

まりな

商用利用かにかかわらず、提供サービスごとにしっかり規約を確認することが大切ですね!サービスではなく、SNSで見つけた写真をそのまま使ってもいい場合とダメな場合の違いはありますか?

菅沼さん

SNSに限らず写真が著作物に該当する場合は、無断では使えません。著作権の保護期間を過ぎていれば使用可能になる場合もありますが、SNSに投稿されている写真は基本的には著作権が存続していると考えたほうが良いと思います。また個人や家庭内などで楽しむなど限られた範囲での利用は私的利用となり、著作者に許諾を取らず利用できると定められていますが、商用利用の場合には許諾が必要となります。

まりな

SNSの写真等は商標利用の場合には使用許諾が必要なんですね。肖像権について、特に人物が写っている写真を使う際の注意点を教えてください。

菅沼さん

まず被写体として写っている方の許諾が得られているかが最大のポイントです。どのような利用になるかにもよりますが、基本的には写っている方の肖像権使用の同意を得ることが重要です。写真素材サービスの場合はモデルリリース(肖像権使用同意書)の有無が表記されていることが多いので、こちらをチェックしてみてください。

まりな

SNSや写真素材サイトに関わらず、被写体の方の許諾があるかどうかが大 切ですね! もし、写真を無断で使ってしまった場合、どのようなリスクがありますか?

菅沼さん

著作権者の許諾なく著作物の全部、または一部を利用することや、許諾された範囲外の利用をすることは、著作権侵害となる可能性があります。 また著作権以外の権利、肖像権などについても配慮が必要です。権利侵害とはならないまでも権利者や被写体の管理者とのトラブルにつながる可能性も大きいと思います。

まりな

基本的には許諾が無ければ使用できないということですね! 読者の皆様、著作権侵害については特許庁にも記載されていますので確認してみてくださいね!企業やクリエイターが権利侵害にならないために実践していることはありますか?

菅沼さん

先ほどお伝えした点を確認することが重要だと思います。許諾が取れていないもの、出所不明なものは使用を避けるべきですね。

まりな

必ずどこから写真等の著作物を得たのか、許諾が取れているのか確認する ことが大事ですね!使用する方の確認が、著作権や肖像権を守っているのですね。 初心者が安心して写真素材を使うためのコツやおすすめの方法はありますか?

菅沼さん

こちらも繰り返しになりますが、許諾がないもの出所不明なものは使わないようにしてください。信頼できる写真素材提供サービスを活用するのが安心です。許諾取得を代行するサービスもありますので、このようなサービスを利用するのもよいかと思います。

まりな

許諾の取り方も様々な選択肢があるんですね。今後私たちが、写真素材を適切に活用してクリエイティブな活動を広げるために、何を学ぶべきでしょうか?

菅沼さん

まずは「興味をもって調べること」が大切です。どのようなものが著作物になるか。著作物の場合はどのように保護されているか。被写体の権利とは何かを学ぶことでトラブルリスクを事前に把握することができ安心、安全なクリエイティブ活動につなげることができると思います。 写真素材の利用についてお困り際は、アマナイメージズにお問い合わせください。

まりな

著作物・被写体について自分にも権利が発生することがあるので、他人事にせずしっかり学ぶことが大事ですね! 菅沼さん今回はビジュアルコンテンツの権利について詳しく教えていただき、ありがとうございました!

菅沼さん

ありがとうございました。

まりな

皆様もまずは興味をもつところから始めてみてください。

執筆 濵本 考亮

さくらインターネットでマーケティングを担当。 web制作やさくらインターネットのサービスの活用方法等を発信していきます。

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