レンタルサーバーやSSL関係のお役立ちコラム

さくらのホームページ教室

マルチドメイン機能とは?メリットやデメリット、用途を説明します

レンタルサーバー1つの契約で複数のホームページを作ることが出来るマルチドメイン機能についてお話します。

マルチドメインとは  

マルチドメインとは、1つのサーバで複数のドメインを扱う意味になります。 
この機能があることで、1つのサーバ契約で複数のドメインを設定し、ドメインごとに異なる内容のホームページを公開・運営することが可能です。現在の大手レンタルサーバーサービスであれば基本機能として備わっているポピュラーな機能でもあります。 
ちなみにさくらのレンタルサーバのスタンダードプランでは最大200個設定できます。 

まりな

1つのサーバーで example.jp と example.com、 example.net を使えるようにする事をマルチドメインと言います。

マルチドメインとサブドメインの違いって何? 

マルチドメインとサブドメイン、名前は似ていますが役割や用途は全く別者です。 
サブドメインは元となるドメインと親子関係にあるドメインと言えば分かりやすいでしょうか。 

まりな

元のドメインを example.jp とした場合、 aaa.example.jp や bbb.example.jp がサブドメインです。さくらのレンタルサーバのホームページ( https://rs.sakura.ad.jp/)もよく見るとサブドメインを利用している事がわかりますね。

詳しく知りたい方はこちらの記事で解説をご覧ください。 

マルチドメインのメリットとデメリット  

レンタルサーバーでマルチドメインを利用する上でのメリットとデメリットを見ていきたいと思います。  

メリット  

  • 低コストでホームページを複数運用できる
    マルチドメイン機能を使って1つのサーバー契約で複数のホームページを運用することができます。
  • 使い切れない容量や転送量を無駄にしない  
    大手レンタルサーバーサービスであればストレージ容量にかなり余裕があるはずです。複数のホームページを運用することで空いてしまっている容量を減らす事ができます。  
  • 契約が1つなので管理が楽 
    特に契約更新を忘れてしまってホームページが見られなくなってしまう事故も減らせるかもしれません。

デメリット  

  • 契約サーバーに障害が発生した際は載せているサイト全てに影響が出る 
    例えばサーバーダウン時にまとめてホームページが見られなくなってしまう事が想定されます。 
  • サイトの成長を見越しておかないと容量等が足りなくなる可能性がある  
    あまり詰め込みすぎて余裕がなくなってしまう場合があります。 
  • データの上書き等の事故 
    別のホームページデータで上書きしてしまう事故も想定されます。 

マルチドメインの上手な使い方 

ホームページは1つあれば十分だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、改修を行う場合のテスト用としてコピーしたホームページを準備しておくと何かと便利です。 

デメリット部分について、まずは弊社の場合サーバー稼働率は99.99%以上と高い安定性があり、障害発生時間も短いので安心してご利用いただけますという事を前提にしてお話させていただくと、可能な限りリスクを避けたい場合はサーバーを分けて(別契約にして)運用いただく方が安全かと思います。

もっと言うとメールとホームページのサーバーを分けることで、どちらか一方で情報発信出来る状態を維持可能です。(状況によってはSNSも代替手段に入ります) 

ドメイン(ホームページ)を複数持つ理由って? 

次に、マルチドメイン機能を使ってホームページを複数持つ理由やメリットをお話します。 

会社のホームページとお店やサービスのホームページを分けたい場合 

会社関係の情報もしっかり配信したいけど、お店やサービスの情報も載せたいしデザインにもこだわりたいと言った場合、1つのホームページでは対応が難しいかと思います。そんな場合は、マルチドメイン機能を使ってホームページを別に分けて作ってみて下さい。  

テーマごとにブログを作りたい場合 

例えばペットやガジェットなど、テーマに特化したブログを作りたい場合もマルチドメイン機能を使ってブログを立ち上げてみましょう。 ブログをテーマ毎に分ける事によって、ブログタイトルを「さくらのホームページ徹底解説ブログ」といった具合にパッと見ただけで何のブログか分かる効果やブログデザインもテーマに作り込めるメリットがあります。  

お店のホームページとブログを両立させたい場合 

特にWordPressを使っている場合、アップデートを行って問題ないかどうかテストする必要があると思います。テストサイトで予習することで本番サイトを安心して更新できるようになります。 
※ テストサイトについてはバックアップ&ステージング 機能もおすすめです。 

テスト用のページは他の人から見られないようにしておきましょう! 

テスト用のページは他の人から見られないようにしておきましょう。設定としては2種類ありまして、1つはGoogle検索で表示されないようにする設定、もう1つは不意の来訪者対策に鍵を掛ける設定です。 
Google検索に載らないようにするには、metaタグのnoindexとnofollowを入れておきましょう。

<meta name=”robots” content=”noindex, nofollow”> 

noindexとnofollowの効果や用途が良くわからない場合は、ひとまず2つ入れておけばOKです。このあたりを詳しく知りたい場合は別の記事をご覧ください。

不意の来訪者対策には「ベーシック認証」と呼ばれるホームページを閲覧するために鍵をかけます。ファイルマネージャー機能から設定できますので忘れずに鍵(アクセス制限)を掛けてくださいね。  

マルチドメインの設定方法  

大まかな流れとしては、使いたいドメインをサーバーコントロールパネルで設定し、Web公開フォルダと紐づければOKです。詳しい設定方法は下記のサポートサイトをご覧ください。  

Web公開フォルダとは 

Web公開フォルダは名前の通りWebサイトを公開する為のフォルダ(お客様ごとに割り振られた領域)です。このフォルダにデータをアップロードするとインターネット上に公開されることになります。契約直後の初期状態のWeb公開フォルダは「/home/アカウント名/www」となっています。 

フォルダ直下にデータをアップロードすると、初期ドメイン(アカウント名.sakura.ne.jp)でデータが公開されます。なお、送受信したメールのデータやサーバーの設定ファイルなど、他の人に見られて困るデータは別のフォルダに格納されています。 

まりな

Web公開フォルダに入れたデータはインターネットに公開されてしまいます。  誤って重要なデータや個人情報が流出しないよう、注意しましょう。

マルチドメインを使う場合のWeb公開フォルダの設定 

先ほど、初期状態のWeb公開フォルダへデータをアップロードすると初期ドメインでデータが公開されると説明しました。マルチドメインを利用する場合は、Web公開フォルダへ使いたいドメイン用のフォルダを追加する必要があります。 

文字で表現するとややこしいですが「example.com」で公開したい場合はWeb公開フォルダへ「example(※)」というフォルダを作って紐づけするだけです。 
※フォルダ名は任意の文字列を設定できます。 

今回の記事はこれで以上です。

さらに速く、快適になった「さくらのレンタルサーバ」

2022年2月16日より、SSD化をはじめとした機材の刷新によって当社従来サーバーと比較して5倍の高速化を実現した新サーバーを提供開始しました。WordPressといったCMSも快適に動作します。

執筆 尾崎 翔一

さくらインターネットでWebマーケティングを担当。 サイト運用中の方にも役立つような記事も書いていきたいと思います。

尾崎 翔一のプロフィール画像